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- 広島大学デジタルものづくりイノベーション拠点 電波暗室
電波暗室
電子機器のノイズを測定し電磁干渉を評価する施設。EVモータにも対応する大型電源を備えています。
電波暗室とは
電波暗室は、電機メーカーなどが新製品の開発・試作を行う際に不可欠なEMC試験を行うための専門施設です。EMC(Electromagnetic
Compatibility)とは「電磁両立性」のことで、他の機器に干渉するような電波の発生源とならず、また他の機器からの電波を受けても正常に作動する、この両立についての要件がJIS(日本産業規格)等により厳格に定められています。特に、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HV)の駆動モーターユニット(eAxle)のEMC試験を行うことのできる施設は、企業の試験需要に対して絶対数が不足しています。広島県は、製造業が盛んなものづくり県であり、自動車関連企業が非常に多いことから、今後の需要の増大が見込まれています。本センターは、電波暗室の開放を通じ地域産業の発展に貢献します。
本センターの電波暗室の特徴
本センターの電波暗室の最大の特徴は、電気自動車(EV)用のモータ・インバータ・減速機からなるユニット(eAxle)を電波暗室内に設置し、シャフトを介して電波暗室外のダイナモメータと接続することでユニットに様々な負荷をかけ、走行中を模擬した状態でのEMC試験を実施することが可能な点です。ダイナモメータは、最大回転数20,000rpm、定格出力400kWであり、大学内に設置された電波暗室としては国内最大級です。教育研究用設備ですが、空いている時間帯であれば、企業の方など一般利用も可能です。EVモータのEMC評価が可能な一般利用者向けの電波暗室としては国内5施設目、西日本では初めて設置されました。eAxle用の電波暗室が広島大学内に設置されたことは、西日本地域の産業発展にとって実に大きな意義があります。
万全の技術的サポート
試験結果の正確性を担保するため、本センターの電波暗室は、長年にわたるEMC試験の実績やノウハウがある株式会社広島テクノプラザのベテラン技術者によって管理・運用されており、EMC試験実施時の技術的サポートも行われています。
利用方法・料金などにつきましては、株式会社広島テクノプラザのウェブサイトをご覧ください。
▶ https://www.h-techno.co.jp/emc/emcroom7/
試験室
自動車車載用の電子機器に特化した電波暗室。EVモータも測定できる設備や電源が整った、一般利用できる西日本唯一の施設です。

試験台、ダイナモユニット、カメラシステムなどが揃う

アンテナマスト
ダイナモユニット
当施設を象徴する設備。EV用モータを実際に回し、駆動状態を作り出します。動力装置は室外に設置してあり、ノイズを出さない仕組みになっています。

ダイナモ装置

測定室
タイムメインスキャンに対応した最新のEMI測定システムを導入。

試験室のモニターや、ダイナモコントロールシステムを設置
供試品用電源
300kW(最大1,000V、500A)の出力が可能な直流電源を備えています。バッテリーシミュレータとしても使用可能です。

電源盤とノイズフィルター
その他
施設正面まで車の乗り入れ可能で、トラックなども横づけができます。ハンドリフトやチェーンブロックも常備しています。(シールドドア開口部:W2500/H2600)

搬入が容易な広い開口部
デジタルものづくり教育研究センター
〒739-0046
広島県東広島市鏡山三丁目10-31
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hudmerc@hiroshima-u.ac.jp
(@は半角@に置き換えてください)